ここまで来たらどんどん書いちゃいましょう。
五席のなかに喬太郎師や白酒師が入っていないのは、意図的というか、彼らの高座はまだまだ現状の形でまとまってしまうとは決して思えないからです。すなわち落語としての完成型がこれからもどんどん変化していくと思うから。何時の時代のどの高座がベストだとはまだまだ言える段階ではないのだろうと思います。
権太楼師について言えば夏に「船徳」を観たとき、ちょっと衰えたなぁという感じが拭えず、それ以来高座を観る機会が少なくなりました。単に体調が悪かっただけようだと、私的には思っていますが、落語に関して言えば、師の大胆な演目に関する解釈、「佃祭」や「芝浜」(これは人づてに聞いただけですが)など、ついて行けない部分もありました。ただこれは師の高座が好きではない、ということではなくて、私自身の師の落語への理解が足りないというだけのことです。来年、というか今年はもっと師の高座を観て理解を深めたいな、と思っていますけれども。
以下は2008年で特に気になった高座。
6月28日 柳家喬太郎「双蝶々」@BAR461(第六回柳家喬太郎独演会)
8月9日 柳亭市馬「転宅」@池袋演芸場(8月上席昼の部)
8月23日 古今亭志ん輔「佃祭」@三田仏教伝道センター(第二十二回ビクター落語会夜席)
9月20日 五街道雲助「藁人形」@三田仏教伝道センター(第二十三回ビクター落語会夜席)
11月29日 桃月庵白酒「木乃伊取り」@鈴本演芸場(11月下席夜の部主任)
12月28日 古今亭菊之丞「湯屋番」@新宿末廣亭(12月下席夜の部)
以上、こんなところです。